「Heritage in Motion」シリーズの第2章となるdunhillのCenturyコレクションは、メゾンが100年以上前に手がけた自動車用トランクを出発点に、現代的なレザーグッズのラインを築く。
アーカイブを出発点に
Centuryコレクションは、古き自動車への漠然としたオマージュを掲げるものではない。出発点は、1893年にアルフレッド・ダンヒルが創業した英国メゾンのアーカイブに保管されている、1914年のモーターリング・トランクという具体的な一点である。dunhillはこの一点から、装飾ではなく構造上のディテールを引き継いだ。底部の丸みを帯びた角である。もともとは自動車での輸送中の衝撃からトランクを守るために考案されたもので、当時すでに堅牢さと端正なプロポーションの両立を図っていた。この語彙は現在、トートからホールドール、さらにヴァレット・トランクやキャビンバッグに至るまで、一連のシルエットに展開されている。
自動車とともに生まれたメゾン
自動車への回帰は、dunhillにとって外から持ち込まれたテーマではない。メゾンは1893年、アルフレッド・ダンヒルが販売していたドライバー向けアクセサリーから生まれた。当時の自動車はまだ目新しく、一式の装備を必要とするものだった。それから数十年を経て、テーラリングとレザーグッズを手がける本格的なメゾンへと成長した。したがってCenturyはメゾンの外にあるテーマを引くのではなく、その出発点に立ち返っている。
ハンドルから借りたステッチ
コレクションで最も裏付けのあるディテールは持ち手にある。メゾンが「ステアリングホイール・ステッチ」と呼ぶクロスステッチで仕立てられており、20世紀初頭の革巻きハンドルに直接着想を得た縫製技法で、手になじむよう考えられている。側面のレザーストラップも、歴史的にトランクに添えて運ばれた付属の荷物から受け継いだもので、シルエットをコンパクトな形から、よりゆったりとした表情へと変えることができる。
金具という署名
dunhillはCenturyのために、南京錠、円筒形のタグホルダー「Rolla-tag」、刻印可能なモノグラムプレートからなる専用金具を開発した。いずれもメゾン固有のReedモチーフで仕上げられている。そのプロポーションは、1924年に登場したライター「Unique」というもう一つのアーカイブの品に着想を得たものだ。選ばれた仕上げは磨き上げたヴィンテージ・パラジウムで、自動車、旅、そしてdunhillが1世紀以上にわたり培ってきた金工を一つの環につなぐ。
DÉTAIL(ディテール)――Centuryコレクションは、きめ細かな経年変化をまとうカーフレザーで、チョコレート、タン、ブラックの3色展開。メゾンは、革が使うたびに固有のパティーヌを育てると説明しているが、生産期間や数量は公表していない。
旅のメゾンに共通する仕草
自らの原点のトランクを見直しているのは、dunhillだけではない。ルイ・ヴィトンやエルメスも、自社の旅行用トランクのアーカイブから長く着想を得て、現代のレザーグッズのラインを育ててきた。それは古いモデルを写すというより、今日まったく新しい一点を成り立たせるだけの構造上のディテールを取り出す作業である。Centuryはこの手法を、絞り込んだ入口から適用している。アーカイブのモデルを忠実に復刻するのではなく、1914年の丸みを帯びた角というただ一つのディテールを、一連のシルエットに展開するのである。
レザーグッズは、テーラリングやメンズジュエリーとともに、dunhillの提案の中心を占める。メゾンは130年以上にわたり、同じ顧客、すなわち旅をする男性を軸にこのラインナップを築いてきた。
時間とともに根づくよう設計されたこのパティーヌが、毎シーズン刷新を迫られるコレクションの露出に耐えうるのかは、今後を見守る必要がある。
Cette publication est également disponible en :
